ソーラークッカー 太陽熱利用の可能性

エコライフ・フェア2012@代々木公園(2012.6.2~3)の初日に行きましたところ、とあるテントブース前には、光の芸術家オラファー・エリアソン(Olafur Eliasson)のオブジェのようなものが沢山置かれていました。

『ソーラークッカー』という太陽熱を利用した調理装置で、最近太陽熱利用の温水装置をやったこともあり興味津々です。早速、話し掛けたのが写真の(敬愛を込めた意味で)ファンキースタイルな女性へです。頭のキャップはソーラーで動くファン搭載、手にはソーラー充電式の携帯ラジオ、伺うと『ソーラーおばさん』と呼ばれているとのこと。肩書きは→日本ソーラークッキング協会会長の鳥居ヤス子さんです。※協会のサイトへリンクしています。詳しいことが見れます。

「ソーラーおばさん」こと鳥居ヤス子さんとパラボラ型ソーラークッカー

それはそれは、多彩な話しを聞かせていただきました。NHKからのインタビュー時のエピソードやお住まいが「ナニコレ珍百景」にコレクションされたり、アフリカの森林破壊主因のひとつである樹木を薪にしてしまうことを止めるべく、簡単に自作可能なソーラークッカーの普及・指導活動をタンザニアで続けていることなど。また英語がお達者なことから、太陽光(熱)を利用した素朴でユニークな記事を世界から集めていて、スクラップされた一部を見せていただきました。驚いたのは、パラボラ型ソーラークッカーを世界で最初のお披露目したのは、プラネタリウムの五藤光学研究所、その創始者 五藤齊三さんあるということ。下の写真は鳥居さんが苦労して入手された古書『天文夜話-五藤齊三自伝/天文夜話-五藤齊三(1979)』の太陽熱利用のパートの一部です。よく見ると住宅で太陽熱利用の冷暖房開発をしたり、原子力発電の次に来るものは太陽熱であると明言するなど、当時には早すぎたんでしょうか。鳥居さんは、日本人の開発したものが国内より国外で広まっていることを非常に残念がっていました。
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ソーラークッカーのパイオニアはプラネタリウムの五藤光学研究所の創始者

会話はソーラークッカーの実用性に及び、私がアウトドアや別荘での利用は明快であるが、一般都市部の共働きしている家庭の戸建住宅では厳しいのではという問いを投げかけたところ、南に面するキッチンという前提であるが、キッチンカウンター正面壁に内側から取り出し可能なソーラークッカー(保温可能)を設置することは可能じゃないかと言っていました。なるほどと思い、細かな問題点を抜きにしてソーラーキッチンのイメージ画を勝手に描いたのが下図です。
鳥居さんのアイデアであるソーラーキッチンを勝手に私が絵にしてみました

下の写真〈右上〉中央は鳥居さんオリジナルの『鳥居式クッカー』でガスレンジ台下に敷くアルミシートを加工してつくれます。〈左下〉はタンザニアでの普及指導で採用しているクッカー、大変ローテクです。
〈左上〉フェア会場風景 〈他〉様々なソーラークッカー

下の写真〈左上〉は太陽熱温水器の魔法瓶ガラスを利用したクッカーです。このようにソーラークッカーは様々な物があり、直火でないことから安全性が高く、モノを熱するための熱源として、太陽熱はまさに一番合理性がありますなぜなら、発電所で湯を沸かしてタービンを回し電気をつくり、家庭でその電気からまた湯を沸かすなんて二度手間なことです。電気というエネルギーは、石油やガスと違い高級なエネルギーなのです。よって石油・ガスにできないこと(EX:エレベーター、明るい照明、パソコン、テレビ等)をするのが電気の合理的な使い道と考え、石油・ガスには副産物としてプラスチック類や薬品が取れること等も理解し、将来のエネルギー料金の行方と合わせて検討すれば、賢いエネルギー利用スタイルが見えてくると思います。
様々なソーラークッカー




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